タレントオーディションで最終審査に残った桜場える。
最終審査は、合格した他の3人とともに1週間の合宿を通して行われることになった。
何をするのかもわからないままホテルに運ばれたえるたちの前に、演出家・音無青磁(せいじ)が現れる。
彼から言い渡された最終課題は「喜怒哀楽」を表現することで…!? 他2編収録。
伊橋は新宿の料亭『藤村』に入ったばかりの新米料理人。
料理学校を首席で卒業した自信から、洗い物やゴミ捨てなど雑用ばかりやらされる「追い回し(アヒル)」に飽き飽きしていた。
伊橋の不満を聞いた立板の横川は、その腕前がどの程度のものなのか、追い回し歴三年の谷沢と「桂剥き」をやらせてみるが…。
板前の世界を描く異色の「食」コミック!!熊野は、腫瘍ができて入院した妻・静子が心配でならない。
熊野には、もう一つの心配事があった。
それは、現在一浪して受験勉強に励んでいる娘・恵美のことだった。
妻の入院準備をしていたある夜、恵美の頼みで熊野が久し振りに茶わんむしを作る。
父が作る茶わんむしは、恵美にとって風邪で寝込んだ小学生の時以来、十数年振りに味わう温かな「父の味」であった。
ある日、『藤村』の休憩室でテレビを見ていると、伊橋の父親が映し出された。
自分の家庭について、多くを語らない伊橋だが、その父親は大学教授で高名な経済学博士であった。
今から六年前、大学進学を強要する父親と衝突した伊橋は家を飛び出し、以来一度も帰っていないのだ。
ある日、ホテルのパーティで出す屋台の助人を頼まれた伊橋は、来賓客の中に父親の姿を発見する。
岩田は、『藤村』でもベテランの仲居。
盛り付けの間違いや料理の味の善し悪しなど、すぐに見抜いてしまうので、花板の熊野からも一目置かれていた。
だが、口の悪い伊橋は、その個性的な風貌を「オコゼ」にそっくりなどと陰でからかっていた。
ある日、ボクシングの日本チャンピオン・辻本が『藤村』を訪れる。
辻本は、試合当日の昼食は、岩田の細やかな気配りで落ち着ける「藤村」ですると決めているのだ。
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